桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)



桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)
桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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明治維新の思想的歴史的淵源はやはり水戸藩に行き着くのであろうか

下巻は、桜田門外の変そのもの(襲撃シーン)と実行指図役を務めた主人公関鉄之介の事後の逃亡と捕縛を描く。襲撃時の描写は臨場感に溢れ、逃亡劇は傑作『長英逃亡』を著した著者の手になるだけあって緊迫感に満ち、全編を通じ読者は関の傍らで事を見聞しているかの如き錯覚さえ覚えるのではなかろうか。それにしても、本書を読んで、1824年の藩領大津浜における異国人上陸事件などを契機として燃え盛った水戸藩における海防論ひいては尊王攘夷論が尊王倒幕論に転化していくにあたりこの変が果たした役割が実に巨大なものであったこと、そしてそれは正に「歴史的転轍点」と称するに相応しい事件であったことが実感を伴って理解できた(藤田省三の云う「処士横議」の世界)。なお、挿話的ではあるが巻末に描かれた後藤哲之介の姿(351頁)は、ディケンズの『二都物語』におけるシドニー・カートンの姿と重なり合うもの。
歴史の大転換を描いた快作!

桜田門外で大老井伊直弼の謀殺に成功した水戸藩士たち。実際の謀殺の現場はどうだったのか、その後の彼らはどのような運命を辿ったのか。主人公に据えられた水戸藩士・関鉄之介の目を透してことこまかに語られる。作者の綿密な取材と、当時の情景を生き生きと描き出す筆力でぐいぐい引き込まれていく。大作だが、ぜひ手にしてもらいたい作品だ。
暗殺は成功したが・・・

上下巻で計700ページほどの傑作小説だった。
普通はタイトルから考えても桜田門外で井伊大老を討ち果たして
ジ・エンドであろう。
しかし、ここではその後の、事件首謀者の行動がしっかり書かれていて
読み応えのあるものだった。
筆者による「あとがき」もまた、一読に値するものだろう。



新潮社
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