踊りにくそうなのに
ジョナサン・コープが『MIYAKO』で「二倍の早さで演奏されてしまった」「ミヤコとオー・マイ・ゴッドと目を見合わせた」が「ミヤコが軽かったので」無事に済んだ、でも出来たら撮り直したい、と語っているのは恐らくこの映像でしょう。金平糖のパドドゥのアダージオが非常に遅く、踊りにくそう。都さんは終始笑顔に不安をにじませず、緩いテンポの中でめりはりをつけ、さすがです。ジョナサンには、すべてのリフトが終わったあたりで「やれやれ」という表情が、無事コーダが終わったときには、「よくやった、ミヤコ!」といった偽りのない喜びが伺えます。
無敵のクララ
OA0828D
クララ役のコジョカルが名演でした。バレエ漫画から抜け出してきたようなクララです。テクニック、演技力、理解力、軽さ、速さ、正確さ、愛らしさ、伸びやかさ、体力、どれをとっても完璧です。舞台後方から前方へ跳躍を繰り返すだけの単純な踊りでも、その美しく伸びやかで正確かつダイナミックな動きに感動しました。ギエムを初めてみたときの衝撃に近いものがありました。吉田都はもっと古い映像の方が良いと思いますが、そんなことはどうでもよくて、とにかく、クラシックバレエ好きならコジョカルの名演を見るべきだと思います。
演奏面からの評価
このDVDは、私にとって、とても大切な宝物である。 それは、この公演の指揮者が、公演翌年の2002年に亡くなってしまった、ロシアの誇る偉大な巨匠・スヴェトラーノフだからである。
80年代に彼が残した定評ある同曲録音と比べると、テンポが若干遅くなり、ドラマ性がさらに増しているのがよく分かる。 第2幕冒頭・情景の音楽は、巨匠の思い入れが特に強く感じられ、涙なしには聴けないほどだ・・・ 彼は、同じロシア人として、生涯チャイコフスキーの音楽を愛し続けていた。そんな彼の最晩年の演奏が、DVDとして残っていることに感謝したい。
映像面から言ってもこのDVDは傑出している。 特にクララ役のアリーナ・コジョカルは、その小柄で愛らしい容姿が物語にとてもよく合っており好ましい。 舞台全体の雰囲気とダンサーの質も共に優れており、『くるみ割り人形』の映像作品として一番にお勧めできる作品だ。
勿論、スヴェトラーノフのファンは必見であろう。
吉田都さんが金平糖の精を踊る秀作です!
英国ロイヤル・バレエのピーター・ライト版「くるみ割り人形」で、金平糖の精を吉田都さんが演じています。収録は2001年。 このDVDの最大の魅力は、やはり吉田都さんが踊る、金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥだと思います。バレエの技術的なことはよく分かりませんが、まったく軸もぶれず、ひとつひとつのパを正確にこなす繊細な踊りは、静寂さとともに見る者を感動へと誘います。ある意味ギエムとは対極のダンサーなのだと思います。また、バーミンガム・ロイヤル・バレエ時代の映像と比べても、こちらの方が技術も気品も上だと思います。 「くるみ割り人形」にはいくつもの版がありますが、このピーター・ライト版は物語性が強いので、バレエに詳しくない方にも分かりやすいと思います。それに英国バレエの十八番である人形物(ダンサーがネズミの被り物をしている!)も健在で、おもちゃの兵隊とネズミ達との戦闘はけっこう迫力があり楽しめます。バレエとしても、舞台装置は重厚で良く出来ていますし、ダンサーのレベルも揃っています。今まで観た「くるみ割り人形」の映像の中でも一押しの物です。 【出演】 吉田都 ジョナサン・コープ アンソニー・ダウエル アリーナ・コジョカル ハンス=ペーター・イヴァン・プトロフ あと特典映像として、クリスマス・ツリー・シーンの早変りの説明や、コールドバレエを固定カメラで撮影したもの、ピーター・ライト氏のインタビューなどがあります。そして輸入DVDですがALL REGIONSなので、国内のプレーヤーでも再生できるはずです。これだけすばらしい内容なのに値段も手ごろなので、お買い得な一枚だと思います。
BBC / Opus Arte
Sleeping Beauty [DVD] [Import] Sylvia (Ws Sub Dts) [DVD] [Import] Coppelia [DVD] [Import] Midsummer Night's Dream (Ac3 Dol Dts) [DVD] [Import] ミハイル・バリシニコフの「ドン・キホーテ」 [DVD]
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